肝潅流法による肝アルブミン合成量におよぼす副腎皮質ホルモンの影響に関する研究
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概要
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アルブミンは肝臓において特異的に合成され,その合成量は肝機能の重要な指標の一つとされている.しかし,血清アルブミン量はその合成,分布,分解に基く複雑な結果であり,合成の調節は未だ充分に解明されていない.著者は,肝外因子を除いた摘出肝潅流法により,<SUP>14</SUP>C標識重炭酸ソーダを用いて正常および四塩化炭素障害ラット肝における真のアルブミン合成量を測定し,合成調節の一端を解明すべくbetamethasoneおよびactinomycin Dのアルブミン合成におよぼす影響を検討した.アルブミン合成量は,肝障害の進展とともにしだいに減少し,副腎皮質ホルモンは正常および実験的障害肝において,アルブミン合成を促進した.また,正常肝において,アルブミン合成におよぼすactinomycin Dの影響を検討したが,その影響はみられなかった.しかし,betamethasoneと同時にactinomycin Dを加えるとbetamethasomeによるアルブミン合成の促進作用はみられなかった.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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