肝のRI集積動態の検討 : とくに<SUP>131</SUP>I-BSPとICGの相関
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概要
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<SUP>198</SUP>Auコロイドあるいは<SUP>131</SUP>I-BSPの静注後,医用放射性同位元素(RI)データ処理装置を用いて肝RI集積曲線および経時的血中RI濃度曲線を求め,この曲線をシミュレーション解析した結果,(1) 血中より肝への移行係数は正常例の0.084に対して,慢性肝炎例で0.060,肝硬変症例で0.033と低下した.(2) <SUP>131</SUP>I-BSP 10分停滞率は肝へのとり込みをあらわす指標となることがわかった.さらに,<SUP>131</SUP>I-BSP 10分停滞率とICG試験15分停滞率との相関をみると良好(R=0.78)であるが,しかし<SUP>131</SUP>I-BSP 30分停滞率とICG試験15分停滞率との相関は低かった(R=0.40).したがって,131I-BSP 30分停滞率はICG試験15分停滞率とは異なった情報を与えるものと考えられる.また肝の左右両葉および脾相当部の関心領域より得た肝脾RI集積曲線は肝循環動態の変化をよく反映するものと考えられ,臨床的に有用である.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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末松 俊彦
大阪府立病院消化器代謝内科
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末松 俊彦
大阪大学阿部内科
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西村 恒彦
大阪大学阿部内科
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柏木 徹
大阪大学阿部内科
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鎌田 武信
大阪大学阿部内科
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阿部 裕
大阪大学阿部内科
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木村 和文
大阪大学 中央放射線部
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