ゼオライト細孔入口径制御のための流通式CVD法
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概要
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大量のゼオライトの細孔入口径を均一に制御する方法として, 流通式CVD (化学蒸着) 法を検討した.本研究では, ゼオライトにNa型および酸型モルデナイトを, 蒸着剤にSi (OCH<SUB>3</SUB>) <SUB>4</SUB>を使用した.調製した試料の細孔入口径の狭まり方は, 分子径の異なるオクタン異性体の競争分解反応より評価した.また, 熱重量測定より, 試料調製時に沈積したコークを定量した.<BR>Na型モルデナイトでは, 593Kで試料層全体で均一にシリカを蒸着できるのに対し, 酸型モルデナイトでは, 蒸着生成物CH<SUB>3</SUB>OHの脱水反応が抑制される低温 (343K) でのみ, 均一にシリカを蒸着できた.また, 酸型モルデナイトでは, 蒸着を停止した後に昇温する際, CH<SUB>3</SUB>OHの二次的反応により生成するコークおよび水が原因で, 試料層の位置に対して不均一に調製された.しかし, 水蒸気処理すれば, コークが除去され, また, おそらく蒸着シリ力層の構造が微細に調整されて細孔入口径が大きくなるため, 試料層全体で均一な形状選択性を示す試料を調製できることが明らかになった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
-
丹羽 幹
鳥取大学工学研究科化学・生物応用工学専攻
-
村上 雄一
名古屋大学工学部応用化学科
-
村上 雄一
名古屋大学大学院工学研究科
-
田島 健吾
名古屋大学工学部 応用化学科
-
村上 雄一
名古屋大学工学部 応用化学科
-
丹羽 幹
鳥取大学工学部 物質工学科
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