パラチノースオリゴ糖がヒトの腸内環境に及ぼす影響
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概要
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パラチノースオリゴ糖 (以下IBOと略す) 摂取がヒトの糞便中の腸内腐敗産物 (インドール, スカトール, p-クレゾール, フェノール), アンモニア, 有機酸 (コハク酸, 乳酸, ギ酸, 酢酸, プロピオン酸, イソ酪酸, 酪酸, イソ吉草酸, 吉草酸) 含量およびpH, 腸内フローラ, 発がんに関係すると注目されているβ-グルコシダーゼ, β-グルクロニターゼ活性に及ぼす影響について検討した。健康なボランティア7名にパラチノースオリゴ糖を1日20g摂取させた。試験期間は20日間で最初の10日間をコントロール期, 次の10日間を摂取期間とした。食事はすべてのボランティアにコントロール期の10日間と摂取期10日間同しメニューを摂取させ, その量については各ボランティアごとに各期で同量とした。各期間の5日目と7日目に新鮮便を回収し, それぞれ測定した。IBO摂取により, アンモニアと腸内腐敗産物のインドール, p-クレゾールが, 統計的に有意ではなかったが減少し, とくに便秘症のボランティアには顕著であった。また有機酸は乳酸, 酢酸, ギ酸が有意に増加した。腸内フローラは<I>Bifidobacterium</I>が有意に増加する一方, Bacteroidaceaeが有意に減少した。また腸内腐敗菌として知られるウェルシュ菌 (<I>Clostridium perfringens</I>) がIBO摂取により検出されなくなった。またpHはIBO摂取により有意に低下した。β-グルクロニダーゼ活性には著しい変化は認められなかったが, β-グルコシダーゼ活性はIBO摂取により有意に上昇した。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
著者
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中島 良和
三井製糖
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中島 良和
三井製糖株式会社研究開発部
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樫村 淳
三井製糖株式会社 総合研究所
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原 喬
三井製糖株式会社研究開発部
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中島 良和
三井製糖株式会社
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樫村 淳
三井製糖株式会社研究開発部
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