自家骨髄移植
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概要
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Null細胞型急性リンパ性白血病患者7名に自家骨髄移植を実施した.患者の移植骨髄を完全寛解期に採取後,モノクロナール抗体NL-1, NL-22およびHL-47とウサギ補体を用い処理し凍結保存した.寛解期に強力な化学療法(サイトシンアラビノサイトとサイクロフォスファマイド)および全身放射線照射の前治療後,保存骨髄を移植した.骨髄処理後,解凍後の骨髄幹細胞コロニーはよく保たれており, 0.11×108/kgから0.35×108/kgの骨髄が移植された.移植後血小板の回復の遅延が3例にみられた. 2症例が移植後7ヵ月, 6ヵ月に再発したが, 4症例は移植後42ヵ月, 29ヵ月, 24ヵ月, 21ヵ月寛解を続けている.他の1例は移植後5ヵ月間質性肺炎で死亡した.以上の結果,再発危険性の高いリンパ性白血病の治療としてモノクローナル抗体を用いた治療が有効である可能性が高い.
著者
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