百日咳の免疫グロブリン療法(第2編) : 免疫グロブリン製剤の百日咳菌白血球増多因子活性ならびにヒスタミン増感因子活性に対する中和作用
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概要
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正常ヒトプール血漿から作製した免疫グロブリン製剤(ガンマ・グロブリン(GG),スルホ化ガンマ・グロブリン(S-GG), pepsin処理ガンマ・グロブリン(P-GG))が,百日咳菌の培養上清から作製した粗LPFに存在する白血球増多因子(LPF)活用とヒスタミン増感因子(HSF)活性とを中和することができるか否かをマウスを用いて検討した.その結果,いずれの製剤にも, LPF活性, HSF活性に対する中和能が認められた.さらに,粗LPF注射後, 8時間後にS-GGを投与してもLPF活性を中和することができ, 24時間後では軽度となった. HSF活性に対する中和能もほぼ同様の傾向であった.counter-immunoelectrophoresisによって3種類の免疫グロブリン製剤と粗LPFとの間に沈降線が観察された.以上の結果は,免疫グロブリン製剤中に, LPF, HSFに対する中和抗体が存在することを示唆する.
著者
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鳥居 新平
名古屋大小児科
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宇理須 厚雄
名古屋大小児科
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片桐 雅博
名古屋大小児科
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佐藤 千寿子
名古屋大小児科
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岡田 純一
名古屋大小児科
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松岡 道子
名古屋大小児科
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松岡 宏
名古屋大小児科
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神戸 俊夫
名古屋大附属医真菌研究施設
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近藤 譲
名古屋大附属医真菌研究施設
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