MCTD (mixed connective tissue disease) 25例の臨床像
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概要
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厚生省混合性結合組織病調査研究班による疫学調査のためのMCTD (mixed connective tissue disease)診断の手びき案1)により抽出されたMCTD 25例を,不全型の重複したhomogeneous群,他の膠原病の診断基準を1つ満たすdominant群, 2つ以上満たすoverlap群に分けて臨床像を分析した. homogeneous群8例の年齢分布は中高年に集中し,特徴的な臨床症状として,レイノー症状,手指・手背の腫脹,関節症状のほかにリンパ節腫脹,肺線維症,軽度の筋症状,乾燥症状の合併などが高頻度にみられた.また検査所見ではRA因子の陽性率が高かった.一方, dominant群とoverlap群の計17例では,抽出母体の特徴を反映し,顔面紅斑,皮膚硬化,中〜高度の筋症状の頻度が高く, 4例に肺高血圧症の合併がみられた. LEテスト,抗DNA抗体,抗Sm抗体などの陽性例もみられた.homogeneous群とdominant・overlap群では臨床症状,検査所見,年齢分布,治療内容などの点において質的および量的な違いが存在し,予後も異なると思われた. MCTDの明確な診断基準が確立していない現在, MCTDを亜型にわけることは時期尚早とも思われるが, MCTDの病像解析への1つのアプローチとしては有用な方法と思われた.
著者
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