垂直系と水平系にみられるメマイ•平衡障害それぞれの特徴
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概要
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目的:メマイや平衡障害症例にみられるいろいろの症状は,前庭•平衡系の障害が,中枢にあるのか,あるいは末梢に存在するのかという問題と共に,前庭•平衡系が片側性に障害されているためか,それとも両側性に障害されているかによつて,かなり画一的に分類されるのである.言い換えれば,病変がどこに存在しようとも,例えば,両側性障害では,その示される症状は酷似するのである.この報告は,以上にあげた諸点を明らかにするのが目的である.分類:垂直系障害とは,前庭•平衡系において複数の障害が左右対称性に,または灘慢性に,ないしは文字通り中心部に存在する場合であり,水平系障害とは病変がいつれか一側に偏在する場合を扱つた.成績ならびに結論:自覚するメマイ症状,四肢•躯幹に現われる平衡障害症状,眼球にみられる諸症状いづれについてみても,垂直系障害では左右対称性であり,垂直半規管系の面(矢状面)に主として現われるのに反し,水平系障害では水平半規管の面に現われるのがふつうである.
著者
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