教室における大腸早期癌手術症例の臨床病理学的検討

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概要

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1978年から1989年までの12年間に教室で経験した大腸早期癌21症例,21病変を対象に臨床病理学的検討を試みた.同期間の初回大腸癌手術症例は346例で,早期癌の全大腸癌に占める割合は6.1%であった,平均年齢は62.9歳で,性別は14例,66.7%が男性であった.主訴は血便が最も多く,61.9%にみられた.病変部位は90.5%が直腸・S状結腸にみられ,とくにRbに高頻度であった.肉眼型はIp型4例,Is型9例,IIa+IIc型8例であり,腺腫共存率はそれぞれ,Ip型75.0%,Is型33.3%,IIa+IIc型12.5%で,IIa+IIc型に腺腫成分が少なかった.大腸sm癌16例のリンパ管侵襲陽性率は43,3%,静脈侵襲陽性率は31.3%で,IIa+IIc型に脈管侵襲が高い傾向がみられた.またリンパ節転移陽性率は6.3%(1/16)であった.

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