Cyclosporinが奏効したSteroid抵抗性潰瘍性大腸炎の1例
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概要
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症例は33歳女性.直腸炎型で発症し6カ月の間に全結腸炎型に進展した中等症の潰瘍性大腸炎で, prednisoloneの経口および大量静注療法に抵抗した. このためcyclosporin 8mg/kg/dayを経口投与したところ, 2週間の内に粘血便は消失し内視鏡的にも明らかな改善を認めた.cyclosporin投与を続けつつprednisoloneを60mg/dayから15mg/dayまで漸減したが増悪せず, cyclosporin投与開始2カ月後に結腸全摘, 回腸直腸吻合術を施行した。術後cyclosporin投与を中止したが残存直腸の炎症はsulfasalazineおよびprednisolone坐薬10mg/dayでコントロールされた.副作用は軽度の手指振戦がみられたのみで対処を要せず, 投与中止後直ちに消失した.cyclosporinが難治性, とくにsteroid抵抗性の潰瘍性大腸炎の緩解導入に有用である可能性が示唆された.
著者
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