経口トロンボキサンA<SUB>2</SUB>/プロスタグランジンエンドペルオキシドレセプター拮抗薬,(+)-S-145カルシウム塩二水和物の血小板凝集に対する作用
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概要
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(+)-S-145,(1R,2S,3S,4S)-(5Z)-7-(3-pllenylsulfonylaminobicyclo〔2.2.1〕hept-2-yl)heptenoic acidのナトリウム塩はin vitroで,ヒト血小板のアラキドン酸(AA),9,11-methanoepoxy-PGH<SUB>2</SUB>(U46619),collagen凝集およびADPとepinephrineの二次凝集を阻害し,その平均50%阻害濃度(IC50)は0.047〜0.146μMであった.モルモットに,(+)-S-145カルシウム塩二水和物を経口投与した場合の60分後におけるAA,U46619およびcollagenによる血小板凝集は用量依存的に阻害され,最少有効量は0.03mg/kg,作用持続時間は約3時間であった.(+)-S-145カルシウム塩二水和物の0.5mg/kgを単回または1日1回7日間連続経口投与してもAA,U46619およびcollagen凝集に対する阻害の強さおよび作用持続時間には差はみられなかった.しかし,(+)-S-145ナトリウム塩はin vitroでモルモット血小板に対しアゴニスト作用を示すが,その作用は低濃度の(+)-S-145ナトリウム塩の前処理によって高濃度のアゴニスト作用は消失した.以上の成績から,(+)-S-145カルシウム塩二水和物は経口投与で強い血小板凝集阻害作用を示す化合物であると結論される.
著者
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有田 斉
塩野義製薬
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嘉久志 寿人
塩野義製薬(株)研究所
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四家 勉
塩野義製薬(株)研究所
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内田 清久
塩野義製薬
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早崎 洋子
塩野義製薬(株)研究所
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内田 清久
塩野義製薬(株)研究所
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有田 斉
塩野義製薬(株)研究所
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