抗精神病薬Penfluridolの薬理学的研究(第1報)中枢薬理作用
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概要
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Penfluridol(TLP-607)の中枢薬理作用をhaloperidolおよびchlorpromazineのそれと比較検討して以下の成績を得た.TLP-607のイヌapomorphine嘔吐抑制作用はhaloperidolおよびchlorpromazineのそれより強く,ED50値の2.5倍量の投与により約1週間持続した。TLP-607の抗methamphetamine作用,catalepsy誘発作用および条件回避反応抑制作用はhaloperidolの作用より弱く,chlorpromazineのそれより強かったが作用持続はいずれも両者より長く,それぞれのED50値の2倍量投与により,24〜48時間後まで作用が持続した.また,TLP-607の正常体温降下作用,馴化作用および鎮痛作用は,haloperidolおよびchlorpromazineのそれより弱かったが,作用持続はいずれも両者より長かった,麻酔増強作用,協調運動抑制作用,抗痙攣作用および抗reserpine作用はTLP-607に認められなかった.以上の結果,TLP-607はhaloperidolやchlorpromazineなどのmajor tranquilizerと同様にdopaminc受容器遮断作用を有していることが示唆され,しかもその作用が極めて長時間持続する抗精神病薬であると考えられた.
著者
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伊藤 敬三
田辺製薬安全研
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石田 柳一
田辺製薬安全性研
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塗本 精一
田辺製薬安全性研究所
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新冨 敬一
田辺製薬安全性研究所
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山村 道夫
田辺製薬安全性研究所
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甲和 良夫
田辺製薬安全性研究所
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伊藤 敬三
田辺製薬安全性研究所
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