牛乳のβ-ラクトグロブリン結晶の不均一性に関する研究
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概要
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本邦の牛乳からβ-ラクトグロブリン結晶を,R.ASCHAFFENBURG法によつて精製した.その不均一性は,ペーパークロマトグラフイおよびチゼリウス電気泳動法により二成分に分離されうることで験証された.高純度の相い異なる蛋白質であるβ-ラクトグロブリンAおよびBを,β-ラクトグロブリン結晶をDEAEセルローズ•カラム•クロマトグラフィにかけて溶離することによつて得た.このA型とB型の相違を,旋光分散能,(N)〓(R)遷移,ならびにβ-ラクトグロブリンの二硫化結合を還元切断して得られるポリペプチドについて,追求して見た.実験結果は,A型とB型との間に,きわめてわずかの相違がありうることを示している.
- 社団法人 日本畜産学会の論文