消費過程における飼料組成の変動に関する研究 : I. バラ積み輸送した飼料の粒度と化学的組成の変動
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概要
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養鶏規模の拡大にともない飼料費の節減を目的として飼料のバラ積み輸送が実施されはじめている.本実験は飼料工場にて配合された市販産卵鶏用配合飼料をバラ積みとして消費地に輸送し消費する過程で試料を採取し,その粒度と化学的組成について検討したものである.飼料の化学的組成は粗蛋白質,粗灰分,カルシウム,リボフラビン,マンガンについて定量した.バラ積み飼料の輪送には空気圧送式バラ積み飼料輸送専用車を使用した.輸送距離は約80km所要時間約2.5時間で輸送車が走行した道路は舗装されていた.主要な結果は次のごとくであった.1) 製造工場で飼料をバラ積みとして輸送車に積載し消費地に輸送し,消費地タンクに移し消費していく過程では飼料組成に変動を生じ,粗蛋白質含量には試料番号間と製造番号間に有意差が認められた.粗灰分,カルシウムおよびマンガンの含量には製造番号間に有意差が認められた.2) 道路条件が良好であればパラ積み飼料を積載した輸送車が走行することによって生ずる飼料成分の変動は小さい.3) 輪送車より消費地タンクに飼料を移す場合に空気圧送方式によっていること,および消費地タンクの構造が飼料組成の変動をもたらす原因の一つであると考えられる.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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