Phytohemagglutininに対する鶏血球凝集原の発現
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概要
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Phytohemagglutinin (PHA)が種々の動物血球を凝集することが知られている.PHAを用いて鶏血球を分ける目的で,マメ科植物の種子抽出物について鶏血球に対する凝集性をしらべた.その結果,エンドウ(Pisum sativum),ソラマメ(Vicia faba),スィトピー(Lathyruscicera)の種子抽出物(PHA)が産卵している雌血球のみを凝集し,雄血球を凝集しないことをみつけた.エンドウからのPHAに対する"Ph"凝集原の性質はScheinberg and Reckel (1961)が報告している"Hi"凝集原と同一であった."Ph"凝集原の発現を明らかにするために,発生段階での"Ph"凝集原の有無をしらべた.産卵中の雌血球がPHAで雌集する系統(BM-C)と産卵中の雌血球が凝集しなかった系統(WL-M)の胎児血球はともにPHAで凝集した.BM-C, WL-M,およびそのF1は雌雄ともにふ卵6日目でもっとも高い凝集価を示し,その後胎児の成長に伴い凝集価は低下して凝集性を失なった.BM-Cはふ化後2週まで,WL-Mはふ卵13日目まで凝集がみられた.F1はWL-Mと同様の傾向がみられた.BM-Cの産卵中雌血球と胎児血球に存在する"Ph"凝集原は吸収テストにより同一であることを明らかにした.
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