溝式深耕法と埋込み材料について
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概要
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茶樹を定植する前の土壌処理が茶樹の生育,生葉収量,製茶品質,根の生育および土壌の理化学性におよぼす影響について,1960〜68年の9年間にわたって検討した。<BR>その結果を要約するとつぎのとおりである。<BR>1.幼木の初期生育については,土壌処理による効果は認められなかった。<BR>2.生葉収量は年を経るにしたがって,土壌処理区が無処理区よりよくなった。中でも,粗だ類埋込み区がよかった。しかし,製茶品質は土壌処理の処理効果がほとんど認められなかった。<BR>3.根の分布については,土壌処理区の細根はうね間に多く集中し,根量は土壌処理区が無深耕区より多く,下層への分布も土壌処理区がよかった。また,地上部,地下部のバランスは土壌処理区がよく,中でも,粗石礫<BR>.埋込み区,天地返し区がよかった。<BR>4.土壌の理化学性については土壌処理区が無深耕区より明らかによく,粗石礫埋込み区が土壌処理の処理効果が高かった。<BR>5.以上の結果から定植前の土壌処理法としては,粗石礫を投入することが好ましい。しかし,開園するに当たって,粗石礫を投入することはむずかしいので,礫か崩壊し易い岩石を含む土地を選択し,上,下層を反転するような方法での開園が望ましい。
著者
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