茶のビニル被覆による省力さし木法
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概要
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茶のさし木繁殖において,さし木後,ビニルフィルムをトンネル式に被覆し,省力的に育苗することについて試験した。<BR>6月ざしでは,さし木後約45日間ビニルフィルムで被覆し,密閉することによって,その間全く無かん水で育苗できることがわかった。<BR>ビニルフィルムの上に日おおいをし,しゃ光するがそのしゃ光率は85%ぐらいがよく,#600のカンレイシャでおおいするとぎは3枚かけるとよい。<BR>さし穂が十分得られるときは,さし穂の着葉数を3葉か4葉にしたほうがよい。活着は良好で,大きな苗が得られる。<BR>夏ざしにおけるさし木の適期はやぶきたの場合5月下旬で,一番茶が終わりしだいさし木する。<BR>秋ざしの適期は10月上旬で,ビニルで翌年の4月まで被覆しておくと秋には良苗が得られる。<BR>3月下旬にもさし木できるので,新しい品種の増殖などに都合がよい。<BR>ビニル被覆によるさし木法では,春夏秋のいつでもさし木ができ,しかもきわめて省力的な方法であることがわかった。
著者
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