茶樹黄化さし木の生理に関する研究(第1報) : 黄化処理が穂木ならびにさし木後の葉の諸性質に及ぼす影響
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概要
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1)黄化さし木法による発根・生育の促進機構を生理面から解明するため,黄化処理が茶芽およびさし穂の生育,さらに葉の諸性質に及ぼす影響を調査した。<BR>2)黄化処理中は,茶芽の生育が抑制され,新葉の水分含有率は高かったが,同化能九葉緑素含量は低かった。<BR>3)緑化により生育は急激に進み,同化能力も増加した。しかし,さし木適期においても対照区に比して黄化処理区の葉の同化能力の増加はわずかであった。<BR>4)さし木後の乾物生産過程を検討した結果,黄化処理区の乾物生産速度が最も大きく,その原因は,黄化さし木の純同化率(NAR),葉面積比率(LAR)の両方が高いためと考えられた。<BR>5)さし木後,一般に母葉の同化能力は急減するが,黄化さし木ではその回復が早く,この回復には発根の促進が密接な関係を持つことが認められた。さし木後も黄化さし木の母葉同化能力は,高く維持され,また,新葉も早くから乾物生産に寄与していることが認められた。
著者
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