肥育豚の成長,飼料要求率,肉質に及ぼすトリプトファンの添加効果
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概要
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2〜3のアミノ酸の添加によって標準肉豚飼料中の蛋白質含量を下げることができるかどうか,さらにJENSENの飼養標準以上にトリプトファンを添加することによって,肉質の改善が見られるかどうかを検討した.実験条件は,蛋白質含量およびトリプトファン添加の両方の効果が見られるように設計した.標準基礎飼料の蛋白質含量は,前期16,後期14%とし,低蛋白質基礎飼料では,それぞれ,13,11%とした.飼料と水は不断給餌で飼育し,飼料摂取量および体重は,1週間ごとに測定した.90kg体重に到達したのち屠殺解体し,屠肉歩留,屠体長,背腰長II,背脂肪の厚さ,大割肉片の割合,ロース断面積などの肉質検査に供した.低蛋白質飼料でブタを飼養した時,増体量,飼料要求率には特に見るべき影響があらわれていない条件下でも,背脂肪の厚さ,ロース断面積,大割肉片中ハムの割合,赤肉,脂肪の割合などには,かなりの影響が認められた.しかし,この低蛋白質飼料に要求量を多少上回る程度にトリプトファンを添加して給与した区においては,背脂肪の厚さ,ロース断面積,ハムの割合,赤肉の割合などにおいても標準飼料と同様の成績がえられた.
著者
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大塚 慎一郎
味の素株式会社生物科学研究所
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弓狩 康三
味の素株式会社生物科学研究所
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小原 郁夫
味の素株式会社中央研究所
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有吉 修二郎
味の素株式会社中央研究所
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弓狩 康三
味の素株式会社中央研究所
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大塚 慎一郎
味の素株式会社中央研究所