仔山羊の乳養期に於ける窒素代謝に關する研究
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概要
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1. 初生仔山羊1頭及び1週齡の仔山羊1頭に就き,9週齡の末に至る間の窒素出納試驗を行なひ,乳養期間の窒素代謝の變遷を研究した。2. 完全乳養期の乳汁蛋白質の消化率は94.9〜96.1% で,次の乳汁と乾草給與期の乾草粗蛋白質の消化率は54.1〜61.5%であつた。3. 乳養期に於ける尿排泄窒素量は生體量に比例して増加し,生體量1000kg當りの尿排泄窒素量は284〜 291gで,犢牛より約4割高い。4. 生後1週間の窒素の蓄積率は72.3%の高率であるが,年令の進行と共に漸減し完全乳養期末の第4週令時は60.8〜62.6%,第9週齡では42.6〜45.8%となつ た。5. 體重は窒素の蓄積量と比例して増加し,増體量の 約80%が筋肉組織の増加と見做される。6.單位生體量當りの蛋白質蓄積日量は,生後の第1週で最大で,其後急速に減少し,第4週では約1/2,第9週では約1/3に低下する。(昭.24.10.19.受付)
- 社団法人 日本畜産学会の論文