ブタ透明帯に対する異種抗体の作製
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概要
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ブタ卵巣より採取した卵胞卵の透明帯に対する異種抗を1頭の雌山羊で作製した.ブタ卵子の透明帯は卵巣ホモゲネートを,くり返し濾過および遠心することにって採取し,1個の卵巣より100〜400個の透明帯がられた.免疫注射は合計9回行ない,第1回目および9回目の免疫には,透明帯とFreundのcomplete adant混合液(1:1)を,また第2〜8回目の免疫には,明帯とFreundのincomplete adjuvantの混合液1:をそれぞれ用い,山羊の皮下に9-17日間隔で行なっ1回の注射量は2mlであり,50個の卵巣より採取た5,000〜20,000個の透明帯を含有していた.透明帯抗体の検出はzona precipitate,間接螢光抗体法およびlabelled zona precipitate法により行なった.抗体価は免疫回数の増加とともに上昇し,9回免疫後の抗体価はzona precipitate法で26,間接螢光抗体法ならびにlabelled zona precipitate法で210であった.抗血清をブタの肝,腎,卵管および子宮の抽出液,赤血球ならびに卵胞液で吸収しても抗体価は低下しなかったが,ブタ透明帯で吸収すると抗体価の明らかな低下がみられた.したがって,本実験で得られた透明帯抗体は,組織特異的であると考えられる.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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