非オピオイド鎮痛薬ではコントロールが困難で, モルヒネが奏効した非がん疼痛の1例
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概要
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非がん疼痛に対するオピオイド鎮痛薬の使用指針としては, 慢性疼痛に対するガイドラインは存在するが, 急性疼痛に対しては確立したものはない. 急性化膿性脊椎炎による疼痛に対して非オピオイド鎮痛薬では困難であったコントロールが塩酸モルヒネで可能であった症例を経験したので報告する. 症例は82歳の男性で, 細菌性化膿性脊椎炎および傍椎体膿瘍で入院した. 腰背部痛に対してアセトアミノフェンや非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を投与したがコントロールが困難であり, 塩酸モルヒネを投与しコントロールできた. 嘔気, 便秘, 眠気などの副作用もコントロール可能で, 感染症の治癒とともにモルヒネを漸減, 中止できた. 急性の非がん疼痛におけるオピオイドの使用は, 安全に使用できるものと思われる. Palliat Care Res 2010; 5(2): 327-331
著者
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石川 暁
公立刈田綜合病院 内科
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渡辺 正
公立刈田綜合病院 内科
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杉山 克郎
みやぎ県南中核病院 腫瘍内科
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高橋 すみ江
同 看護部
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寺島 富美子
同 看護部
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大江 奈美子
同 看護部
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後藤 美紀子
同 薬剤部