動物のインフルエンザ
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概要
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2009年4月にメキシコで発生したインフルエンザの流行が豚インフルエンザウイルスの遺伝子再集合ウイルス(リアソータント)によるものであることが明らかになり,6月にはWHO(世界保健機関)も新型インフルエンザウイルスとしてパンデミックを宣言した。1997年にH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスによる人感染事例によって6人が死亡して以来,高病原性鳥インフルエンザウイルス(Highly Pathogenic Avian Influenza virus ; HPAIV)に対する注目が高まっていた中で起こった新型インフルエンザの流行によって動物のインフルエンザウイルスが人獣共通感染症として人類に与える脅威が改めて認識されたことと思われる。本稿では,動物,特に家畜(豚,馬,家禽)に存在するインフルエンザウイルスについて解説する。動物のインフルエンザはオルソミクソウイルス科(Orthomyxoviridae),インフルエンザウイルスA属(Influenzavirus A),インフルエンザA型ウイルス(Influenza A virus)によって引き起こされる。一方,人のインフルエンザは,インフルエンザA型,B型,C型ウイルスによるもので,それぞれの型はウイルスのNP(Nucleoprotein),M(Matrix)蛋白の抗原性によって区別される。
著者
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内田 裕子
(独)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所人獣感染症研究チーム
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西藤 岳彦
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
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内田 裕子
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
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竹前 善洋
(独)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所 人獣感染症研究チーム
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西藤 岳彦
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 人獣感染症研究チーム
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内田 裕子
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 人獣感染症研究チーム
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