バイオディーゼル関連混合物の融解特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
バイオディーゼルを本格的に普及させるためには,廃食用油に加えて低品質廃油脂類も原料として製造することが必要とされている.低品質の廃食用油は,植物油の主成分であるトリオレインに加えて,遊離した飽和脂肪酸や家庭用の固化剤を含んでおり,常温で完全な液体とならない.しかし,バイオディーゼルの製造過程では液体原料が望まれる.本研究では,廃油脂類として市販食用油と市販固化剤の系,廃食用油としてトリオレインとパルミチン酸2成分系の固化特性を測定し,それを簡単な熱力学関数で計算した.トリオレインとパルミチン酸2成分系の混合物は65℃以上ですべての組成で液化し,単純共晶系,あるいは固溶体系であることを前提とした計算値はうまく実験値を再現できた.一方,市販食用油と市販固化剤の系の混合物は,固化剤が低濃度でも凝固温度は80℃まで急激に上昇し,簡単な熱力学関数でうまく再現できなかった.
著者
-
朝熊 裕介
兵庫県立大学大学院 工学研究科 機械システム工学科
-
前田 光治
兵庫県立大学大学院 工学研究科 機械システム工学科
-
福井 啓介
兵庫県立大学大学院 工学研究科 機械システム工学科
-
倉持 秀敏
(独)国立環境研究所循環型社会・廃棄物研究センター
-
大迫 政浩
(独)国立環境研究所循環型社会・廃棄物研究センター
-
中川 究也
兵庫県立大学大学院工学研究科機械系工学専攻環境エネルギー工学部門
-
前田 光治
兵庫県立大学院工学研究科
関連論文
- バイオディーゼル関連混合物の融解特性
- 計算化学によるKDP結晶成長に関する添加剤の着色、吸着機構の解明
- MSMPR晶析槽内での微小硬度評価による磨耗, 断片化粒子サイズの予測
- 粗BDFの分離・精製プロセスの最適化に向けた相平衡推算モデルの適用と評価
- バイオディーゼル関連混合物の融解特性
- 高圧下のアンモニウム塩を含むエタノール水溶液の電気伝導度と結晶化
- 3-11-2 マイクロ波照射によるBDF生成に関する実験的・計算的考察(3-11 BDF2,Session 3 バイオマス等,研究発表)
- 連続晶析槽から得られる食塩結晶中の不純物
- 結晶中の不純物低減を目的とした高効率食塩連続MSMPR型晶析装置および操作の開発
- 押出技術 ダイス洗浄廃液の経済的なリサイクル (特集:アルミ押出業界の現況)
- 7-1-3 PETケミカルリサイクルに向けた分解反応メカニズムの解明(7-1 リサイクル,Session 7 環境対策・リサイクル,研究発表)
- 結晶中の不純物低減を目的とした食塩連続MSMPR型最析装置および操作開発(第2報)
- エタノール水溶液による飽和脂肪酸混合物の抽出および晶析
- 17th International Symposium on Industrial Crystallization-ISIC 17 に参加して
- 海水資源に関する電解質の溶解度モデルの開発 (特集 海水資源利用に向けた晶析技術の展開)
- バイオディーゼル関連混合物の融解特性
- 多成分系電解質の溶解度モデルの開発
- 海水資源に関する電解質の溶解度モデルの開発
- 水溶性各種リン酸塩の溶解特性とその応用