母子の尿中1-Hydroxypyreneから見た小児の化学物質曝露と食事との関連
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概要
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小児における多環芳香族炭化水素(polycyclic aromatic hydrocarbon: PAH)曝露状況を,PAHの代謝物である尿中の1-hydroxypyrene (1-OHP)を指標として調査し,食事との関連性を解析した.尿中1-OHP濃度 [μmol/mol-cre] は,平均が小児0.083,母親0.046となり,小児の曝露量は母親の約1.8倍であることが確認されるとともに,母子間で有意な正の相関が見られた.尿採取前日の食事内容では,肉・魚摂取量と尿中1-OHP濃度は正の関連が認められ,調理方法では高温調理により強い関連が認められた.食事メニューを母子間の一致性にて解析した結果,一致性が高い群ほど,母子間の尿中1-OHP濃度に高い相関が認められ,曝露要因として食事の寄与が大きいことが示唆された.
著者
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安達 修一
相模女子大
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吉永 淳
東京大学大学院
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溝井 美穂
相模女子大 短期大学部
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鈴木 慧
相模女子大学大学院 公衆衛生学研究室
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森 拓哉
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
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河原 純子
国立環境研究所
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森 拓哉
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
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吉永 淳
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
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安達 修一
相模女子大学大学院 公衆衛生学研究室
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溝井 美穂
相模女子大学大学院 公衆衛生学研究室
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