重心動揺計による心因性めまいの投薬治療評価の試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
In our practice, we often encounter dizzy patients in whom organic and functional abnormalities are lacking, as assessed by a variety of clinical examinations. In these patients, anxiety and depression are strongly related to their clinical symptoms. We diagnose these patients as having “psychogenic dizziness” and treat them with antidepressants and anxiolytics. Although therapeutic evaluation of patients subjective complaints and objective evaluation by doctors are usually performed, an objective measurement is necessary to determine whether the drug treatments are effective. In the present study, we used static posturography to objectively evaluate the therapeutic response to antidepressant and anxiolytic treatments in patients with psychogenic dizziness. Thirty-seven patients with psychogenic dizziness participated in this study. All patients were prescribed antidepressants and anxiolytics. We assessed each patient using static posturography before treatment and 4 weeks after treatment. Static posturography was performed for 60 seconds with the patients eyes open and closed. The Clinical Global Impressions-Improvement (CGI-I) scale was used for global evaluation. On the basis of the CGI-I scores, the subjects were divided into two groups: I, improved (≤3), and N, not improved (≥4). The following static posturography measurements were used for comparison: length (LNG), environmental area (ENV), and LNG/ENV. For each of these parameters, we determined improvement rates by calculating the difference between before- and after-treatment measurements. We found that CGI-I scores correlated with LNG, ENV with eyes open, and ENV with eyes closed. The improvement rates of groups I and N were significantly different for all parameters. Data obtained from subjects that had lower improvement rates relative to control values were selected for further analysis. Control values were obtained from 2201 normal subjects. Group I subjects that had low LNG/ENV values (with eyes open) before treatment showed significantly increased LNG/ENV values (with eyes open) after treatment. Our analyses revealed statistically significant differences between groups I and N in some static posturography values obtained before and after treatment. Our findings indicate that static posturography values can be used to objectively evaluate psychogenic dizziness in future studies.
著者
関連論文
- 耳鼻咽喉科における心身症の割合と心理相談の現状(シンポジウム:皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科における最新の心身医療トピックス,2009年,第50回日本心身医学会総会(東京))
- 総合病院耳鼻咽喉科における心身症の割合と心療耳鼻咽喉科医の必要性
- 耳鼻咽喉科における心身症の割合と心理相談の現状
- 10-042 体重コントロールのための認知行動療法,自律訓練法の活用の試み(内分泌・代謝,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- 唾液アミラーゼ測定を用いた自律訓練法, カウンセリングによる急性ストレス変化の客観的評価の試み
- 自律訓練法が有効であった交通事故後に生じた気分変調性障害を伴うめまい症例
- 聴覚刺激損傷 (acoustic shock injury) (ASI) と鼓膜張筋過緊張症 (Tonic tensor tympani syndrome)
- 14-115 耳鼻咽喉科におけるSSRI(塩酸パロキセチン,マレイン酸フルボキサミン)の比較(耳鼻科1,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- 重心動揺計による心因性めまいの投薬治療評価の試み
- めまい集団リハビリテーションよる患者のQOL改善と不安, 抑うつの関係
- 心因性発声障害の治療経験
- 14-112 難治性メニエール病に対する心理治療(耳鼻科1,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- 酸化ストレスとメニエール病, 良性発作性頭位めまい症との関連
- 長期にわたりめまいを訴える症例における他の身体的愁訴,心理状態について
- 14-118 小児における機能性難聴(耳鼻科2,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- 耳鳴りに対する3種類のSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)の治療効果
- 混合型クリオグロブリン血症によるめまいに対する真武湯加附子の使用経験
- 臨床 鼻粘膜接触点頭痛に対する外科的治療成績
- 回旋性視覚刺激下の自覚的垂直位 (Subjective Visual Vertical : SVV) と vection
- 前庭神経炎における自覚的視性垂直位の経時的変化
- 視覚誘発性自己回転感における男女差
- 高齢者のメニエール病
- 片頭痛関連のめまい
- 本邦における Phobic postural vertigo (恐怖性姿勢めまい)症例について
- めまい診療における耳鼻咽喉科の役割
- 精神疾患に関連しためまいに対する新しい抗うつ薬による治療成績
- 急性感音性難聴を示した海綿状血管腫の一症例
- ドロップアタックを認めたメニエール病の2症例
- めまいの問診票(和訳 Dizziness Handicap Inventory)の有用性の検討
- メニエール病経過中に認められるドロップアタックについて
- 耳鼻咽喉科外来患者に対する個人自律訓練法と問題点
- P-24 耳鼻咽喉科における線維筋痛症の治療(耳鼻科・皮膚科,一般ポスター発表,情動ストレス研究の進歩と心身医学,第49回日本心身医学会総会ならびに学術講演会)
- 難治化したメニエール病症例への認知行動療法の適用 (ケース報告特集号)
- 症例研究部門 受賞者 定年退職後に発症した閉所恐怖症に有効であった認知行動療法 (平成20年度助成研究論文)
- めまい、耳鳴りに対する個人自律訓練法の適応について
- カウンセリングが有効であった咽喉頭異常感症の検討
- めまいを主訴とした線維筋痛症の治療経験
- マレイン酸フルボキサミンが有効であったうつ病に伴う咽喉頭異常感症例
- マレイン酸フルボキサミンを用いた耳鼻咽喉科領域の愁訴の治療
- 長期間にわたり聴力経過を観察可能であった Paget 病症例
- MEGを用いた顔面運動関連磁場の解析
- 口唇突出運動に先行する運動関連脳磁界
- 耳鼻咽喉科における心身医学とその実際 (特集 心身医学の挑戦--心療内科からすべての診療科へ) -- (各診療科における心身医学)
- めまい, 耳鴫り患者に対する投薬量減量を目的とした個人自律訓練法の導入とその成績
- 耳鼻咽喉科外来患者における不安抑うつ評価
- めまい急性期における薬物選択
- 耳鼻咽喉科領域における線維筋痛症, 筋痛症の診断治療
- 耳鼻咽喉科における明らかな器質的異常を認めない発熱患者に対する治療
- The possible contribution of angiitis to the onset of benign paroxysmal positional vertigo (BPPV)
- 身体障害認定(聴覚障害)による補聴器購入の現状
- 線維筋痛症とめまい
- 14-113 片頭痛と関連しためまいとその治療(耳鼻科1,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- 機器 携帯型中耳加圧装置メニエットによるメニエール病の治療経験
- 高齢社会における医療システムに関する研究 (平成21年度助成研究論文)
- 難治性耳鳴に対し持続性アンギオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)カンデサルタンシレキセチルを投与した6例
- 診断に苦慮した結核性耳下腺炎例
- 重心動揺計による心因性めまいの投薬治療評価の試み
- 鼻粘膜接触点頭痛に対する外科的治療成績
- 視運動刺激時の重心動揺 : 回旋性視運動刺激による Vection と姿勢の変化
- 転載 2009年度 研究助成報告 めまい,耳鳴り患者に対する投薬量減量を目的とした個人自律訓練法の導入とその成績
- いわゆる"脳トレーニング"によって語音明瞭度の改善した感音性難聴症例
- 高齢社会における聴覚障害身体障害認定による補聴器購入と認定補助システムの問題点 (平成20年度助成研究論文) -- (奨励論文助成 受賞者)
- むずむず脚症候群の認知度についてのアンケート調査
- めまいの治療 (特集 機能性身体症候群(FSS)--実態と診療のストラテジー) -- (機能性身体症状の心身医療の実際--症例提示を含めて)
- 小児耳鼻咽喉科疾患に対する黄耆建中湯の治療成績
- 老人性平衡障害に対する経皮的電気刺激治療を用いた前庭リハビリテーションによる歩行運動, QOL改善の試み (平成22年度助成研究論文)
- 14-114 めまい患者における不安の検討 : STAI, SDS, QOL検査を用いて(耳鼻科1,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- めまい集団リハビリテーションとSSRIの併用療法(第1報)
- (3) 耳鼻咽喉科における心身症の割合と心理相談の現状(シンポジウム,皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科における最新の心身医療トピックス,近未来医療を担う心身医学,第50回日本心身医学会総会ならびに学術講演会)
- ストレスと耳鼻咽喉科疾患
- 坂田阿希論文(ER 68(1)14-20, 2009)にたいするコメント
- 押さえておきたい!心身医学の臨床の知(30)治るか治らないかという議論はしない耳鳴り治療
- 回旋性視覚刺激下の自覚的垂直位 (Subjective Visual Vertical : SVV) と vection
- 長期にわたりめまいを訴える症例における他の身体的愁訴, 心理状態について
- 精神疾患に関連しためまいに対する新しい抗うつ薬による治療成績
- 近赤外線分光法による起立低血圧患者の脳血流量の解析
- 当院における身体障害認定(聴覚障害)による補聴器購入の現状
- 3. 抑うつに伴う突発性難聴後の耳鳴症例(第101回 日本心身医学会関東地方会演題抄録)
- 急性感音性難聴を示した海綿状血管腫の一症例
- めまい集団リハビリテーションとSSRIの併用療法(第1報)
- 末梢性めまい疾患における Vertigo handicap questionnaire (VHQ) の日本語版の信頼性, 妥当性の検討
- めまい集団リハビリテーションの治療成績 (第1報) : 身体機能検査と心理学的検査を用いて
- 指尖脈波解析を用いためまい患者の自律神経機能評価
- めまい集団リハビリテーションとSSRIの併用療法(第2報)うつ状態の併存がみられるめまい患者の治療
- 慢性期めまいの外来リハビリテーションとその治療効果
- O1-D-1 小児の心因性めまい症例(小児・思春期,一般口演,今,心身医学に求められるもの-基礎から臨床まで-,第52回日本心身医学会総会ならびに学術講演会)
- 小児良性発作性めまい症の臨床的特徴
- 治るか治らないかという議論はしない耳鳴り治療(押さえておきたい!心身医学の臨床の知30)
- メニエール病症例に対する自律性修正法の有用性
- めまい集団リハビリテーションとSSRIの併用療法(第2報) : うつ状態の併存がみられるめまい患者の治療
- シンポジウム めまい症例に対する自律訓練法の導入と有用性
- 小児良性発作性めまい症の臨床的特徴
- 長期にわたりめまいを訴える症例における他の身体的愁訴, 心理状態について
- めまい集団リハビリテーションの治療成績(第2報) : 良性発作性頭位めまい症における外来治療と入院治療の比較検討
- 慢性期めまいの外来リハビリテーションとその治療効果
- ステロイド依存性感音難聴症例の聴力変化前後における血液学的特徴に関する検討
- 耳鳴のバイオマーカーとしての脳由来神経栄養因子 (BDNF ; Brain-derived neurotrophic factor) の有用性
- 小児良性発作性めまい症 (Benign paroxysmal vertigo of childhood) の呼称について
- めまい集団リハビリテーションと補中益気湯の併用療法 : 抑うつ傾向がみられるめまい患者の治療
- 診療 学童のめまいへの対応