FI触媒 — 高付加価値オレフィン系材料創製のための重合触媒 —
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概要
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FI触媒として知られる,オレフィン重合用前周期遷移金属ビス(フェノキシイミン)およびビス(フェノキシケチミン)錯体について紹介する。FI触媒は非対称,電子吸引かつ反応性の[O−,N]キレート配位子(FI配位子)を持つため,ユニークな触媒性能を示す。さらに,FI配位子は構造設計の自由度が高い。したがって,FI触媒は適切な助触媒の選択によって,多種多様なオレフィン系材料(FIポリマー)が創製可能である。特徴あるFIポリマーの例として,片末端不飽和ポリエチレン,直鎖状超高分子量ポリエチレン,多峰性分子量分布制御ポリエチレン,エチレン/極性モノマー共重合体,高融点シンジオタクチック/アイソタクチックポリプロピレン,末端官能基化オレフィンポリマー,エチレン/プロピレン/高級α-オレフィン系ブロック共重合体,非凝集 · 超微粒ポリエチレンなどが挙げられる。これらのFIポリマーのいくつかは,その材料特性を生かし,工業化のステージに入りつつある。
著者
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中山 康
三井化学(株)研究本部 触媒科学研究所
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川合 浩二
三井化学(株)研究本部 触媒科学研究所
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藤田 照典
三井化学(株)研究本部 触媒科学研究所
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藤田 照典
三井化学(株)研究本部
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中山 康
三井化学(株)研究本部 触媒科学研究所
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川合 浩二
三井化学(株)研究本部 触媒科学研究所
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