グローバル経済下の技術革新、国際協調とグランド•デザイン構築の意義
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概要
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今年(2010年)、日本マクロエンジニアリング学会(JAMES)は設立から25周年を迎える。振り返れば、本学会が設立された1985年は、世界がその様相を大きく変化させるに至った「転換点」といえる。この25年の間に、国際的相互依存関係は急速に深化して経済がグローバル化し、われわれは多くの利益を享受できるようになった。しかし、かつては局地的だった危機もまた瞬時に伝播するようになった。こうしたグローバル危機への処方箋として、効果的な技術開発と国際的な政策協調の推進が喫緊の課題となっている。同時に、国際協調の下、生み出された新たな技術を効率的に組み合わせた政策提言―グランド•デザインを構築していくことの重要性が増している。JAMESは設立当初から、地球規模で考えねばならない問題について、各分野の専門家の叡智を集結させ議論を行ってきたが、2010年にはパキスタン•マクロエンジニアリング学会との学術協定を締結し、複眼的な国際視野での活動が期待されている。後に振り返って、2010年が、日本マクロエンジニアリング学会が真の国際化に向けてその一歩を踏み出した転換点となることを祈念したい。