加圧流動層燃焼におけるNH3注入による無触媒脱硝
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
加圧流動層ボイラから排出するNOxを低減するために，圧力788 kPa，反応温度650–850°Cの高温高圧条件下において，NH3注入による無触媒脱硝性能を評価した．基礎試験では流通型反応装置を用いてNOx還元率を評価し，結果から導いた予測式から，NH3/NOモル比2では，反応温度855°C以上，滞留時間1.4 sで，NOx還元率55%以上が可能と評価した．2MWth試験装置でのNH3注入試験において，NH3注入部ガス温度840°C以上，NH3/NOモル比2で，煙突入口NOx濃度を70 ppm以下，リークNH3濃度を5 ppm以下に低減できた．加圧流動層ボイラ内の空気比，および流動層内のガス滞留時間を用いて算出されるNOx濃度と実際に火炉から排出されるNOx濃度は±20%以内の精度で一致することを確認した．2MWth試験装置でのNH3注入試験において，予測制御による自動注入を実施し，負荷変化時においても良好にNOxを低減できることを確認できた．
著者
-
吉井 泰雄
（株）日立製作所電力システム社エネルギー・環境システム研究所石炭科学プロジェクト環境システムグループ
-
穂刈 信幸
（株）日立製作所電力システム社エネルギー・環境システム研究所石炭科学プロジェクト環境システムグループ
-
岩瀬 徹哉
バブ日立工業（株）
-
光来 要三
九州大学先導物質化学研究所
関連論文
- 加圧流動層燃焼におけるNH3注入による無触媒脱硝
- エチレンジクロリドの熱分解プロセス炭素質物質の析出機構
- 加圧流動層燃焼における炉内脱硫性能向上
- 1-12.オイルサンドビチュメン重質残渣の熱分解挙動((3)熱分解・水素化分解,Session 1 石炭・重質油等)
- デカントオイルからのメソフェーズピッチおよび高性能炭素繊維の調製
- 高強度ならびに高圧縮強度を有する新規ピッチ系炭素繊維の調製
- 繊維化用石炭灰スラグの出滓条件の検討(熱工学,内燃機関,動力など)
- 石炭ガス化複合発電用硫化カルボニル転化触媒の選定
- 1-4.溶媒前処理による石炭凝集構造変化の解析(Session 1 石炭・重質油)
- 7-1.ACFによる排煙脱硫法の高活性化((1)環境対策1,Session 7 環境対策・リサイクル)
- 59.樹皮タールをバインダーする樹皮炭の成型
- 1-10.フェーズ2条件下のPFBCにおけるベッドマテリアル特性((3)ガス化,Session 1 石炭・重質油等)
- キャパシタにおける電極炭素の作動機構と今後の展開
- 43.尿素-活性炭素繊維(ACF)複合体によるNOの還元除去
- 53 Size distribution and morphology of heat treated ash
- 加圧流動層燃焼におけるNH_3注入による無触媒脱硝
- 超臨界水を利用した重油の改質におけるバナジウム除去特性およびコークス析出特性
- 石炭ガス化複合発電用硫化カルボニル転化触媒の選定