石炭ガス化複合発電用硫化カルボニル転化触媒の選定
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概要
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石炭ガス化複合発電システムに適用するCOS加水分解触媒を選定するために,固定層反応装置を用いて反応温度,水蒸気濃度などに対する影響を評価した.さらに常圧石炭ガス化炉の後流に水洗浄塔,およびCOS転換器を設置し,石炭ガス化ガス雰囲気下にて,空間速度,COS濃度の影響を評価した.その結果,TiO2系のCRS31触媒(Axens社製)は反応温度393 K,水分濃度2.6%でCOS転化率は0.9と高い性能を示した.CRS31触媒によるCOS加水分解速度はCOS濃度の1次に比例し,433 K,水分濃度2%のCOS加水分解反応の速度定数は3.3 s−1であった.CRS31触媒のHClに対する耐久性能はAl2O3系触媒に比べて優れている.常圧ガス化炉後流に設置したCOS転化器に実形状のCRS31触媒を充填し,H2S等を含有した多成分系のガス条件においてTiO2系触媒のCOS転化性能を評価した結果,反応温度453 K以上,滞留時間1 s以上で転化率は0.98と高い性能を示した.
著者
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吉井 泰雄
(株)日立製作所電力システム社エネルギー・環境システム研究所石炭科学プロジェクト環境システムグループ
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光来 要三
九州大学先導物質化学研究所
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穐山 徹
日立製作所
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穐山 徹
(株)日立製作所電力システム社エネルギー・環境システム研究所石炭科学プロジェクト環境システムグループ
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木曽 文彦
(株)日立製作所電力システム社エネルギー・環境システム研究所石炭科学プロジェクト環境システムグループ
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細井 紀舟
(株)日立製作所電力システム社火力事業部火力技術本部火力システム計画部プラントシステム計画グループ
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吉井 泰雄
(株)日立製作所電力システム社エネルギー・環境システム研究所石炭科学プロジェクト環境システムグループ
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