脳卒中片麻痺患者の下肢装具作製時期に影響を与える要因についての検討
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概要
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急性期病院において1992 年から2007 年までに下肢装具を処方した脳卒中片麻痺患者について,発症から装具作製までの期間の年次推移を後方視的に調査した.また,その期間を発症からリハ開始まで,リハ開始からリハ室での訓練開始まで,リハ室での訓練開始から作製までの3 つの期間に細分化し,これらの期間と作製時期との関連について検討した.さらに,装具作製患者の在院日数と作製時期との関連についても重ねて検討した.発症から作製までの期間は徐々に短くなり,2001 年に急速に短縮された(p <0.05).発症から作製までの期間との相関はリハ室での訓練開始から作製までの期間が最も高く(r =0.99),在院日数とも高い相関を示した(r =0.97).装具作製時期がこのような年次推移を示した背景として,早期リハの進展や装具に対するリハスタッフの意識改革などの医学的要因とともに病院の機能分化による在院日数の短縮化などの社会的要因による影響が示唆された.
- 社団法人 日本リハビリテーション医学会の論文
著者
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高木 聖
高木プロジェクト
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石田 典子
市立四日市病院リハビリテーション科
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平野 裕滋
市立四日市病院リハビリテーション科
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安藤 直樹
三重短期大学生活科学科
-
尾池 徹也
尾池整形外科
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水野 正昇
市立四日市病院整形外科
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