超微小血管外科技術応用による血管柄付卵巣移植 : コラボレーション: 超微小血管外科 * 小臓器移植
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概要
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抗癌剤治療、放射線療法は小児癌・若年者癌患者の癌治療のためになくてはならない治療法であるが、その一方でこれらの治療法は多くの場合精巣機能不全や卵巣の機能低下をもたらす。これまでは癌治療を優先するあまり、この副作用ついて議論されることは少なかった。しかし、卵巣の凍結保存研究によって治療における効果と副作用の不均衡を解消できる可能性が出てきた。特に若年者女性癌患者に対しては、癌治療前に卵巣の凍結保存を行うことで、妊孕性温存という希望を与えることができる。この研究における一つの問題として、凍結過程を経た卵巣の受精率が非常に低いことがあげられる。我々は、この原因を臓器移植時の血流の不安定さにあると仮定し、これを確かめるため、血管吻合と凍結保存に焦点をあて、ラット卵巣臓器移植モデルを用いた実験を行なった。この研究は「超微小血管外科(Super-Microsurgery)」と名付けた血管吻合技術が基礎となっている。まず我々は卵巣移植についてこの技術の可能性を検討した。レシピエント側のラットから血管柄付卵巣を摘出し、卵巣の血管とレシピエント側のヌードマウスの皮下の血管を吻合した。血管吻合を行った郡と行わなかった郡を組織学的に解析したところ、血管吻合を行った郡の方が卵胞や卵巣内顆粒膜細胞が保存されており、卵巣移植における血管吻合の重要性が示された。
著者
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中川 毅史
東京大学医学部形成外科・美容外科
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野口 修平
東京大学医学部形成外科・美容外科
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三原 誠
東京大学医学部形成外科・美容外科
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Ong Wei
シンガポール大学病院形成外科・美容外科
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Ong Wei
東京大学医学部形成外科・美容外科
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三原 誠
東京大学医学部形成外科·美容外科
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