二重構造を有する補強土壁の地震後の状況と補修
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概要
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平成20年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震により,震央から北西約4.5kmの地点に位置する補強土壁の壁面が170mm程度前方へ変位し,一部の壁面材(コンクリートパネル)が損傷した。この補強土壁は、壁面材と補強盛土体の間に空間を設けており、締固めによる盛土の変形を十分に吸収し、壁面に荷重が伝らない二重構造である。補強盛土体の締固めが、壁面と独立して実施できるため、盛土の締固めを壁面近傍まで十分に行えることが特徴である。地震発生から約10ヶ月経過後も壁面変位の増加は見られず,補強土壁は安定した状態であると評価されたため,損傷の大きい箇所の壁面材のみを取替えることとなった。また,補強土壁の補強領域の健全性を検証するため,2次元表面波探査も実施された。本報告では、その補強土壁の変状の状況と,補修工事の状況を述べる。
著者
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