腰椎変性すべり症に対する椎弓根スクリュー固定を併用した後側方固定術 : ─その適応と限界─
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
腰椎変性すべり症に対する，椎弓根スクリュー(PS)固定を併用した後側方固定術 (PLF) の術後成績と画像解析から適応と限界について考察した．対象は，術後5年以上経過観察した1椎間固定49例である．JOA scoreは術後良好に改善し，最終調査時も維持されていた．PLFでは，PSを併用しても術直後のアライメントは矯正損失を生じ，ほぼ術前の状態で骨癒合となる．後弯位癒合例も生じるがPSの制動効果で5度以内に収束され，臨床成績や隣接椎間障害発生には影響していなかった．通常経験する変性すべり症に対するPLFの治療成績は良好だが，高度のすべりや不安定性に対する1椎間固定には限界がある．一方，後方椎体間固定術(PLIF)は矯正維持の点で優位だが，隣接椎間障害や再手術を考慮すると，適応は前方支持を要する一部の症例に限定される可能性がある．不安定性の程度や病態に応じて各術式を適切に使い分けることが重要である．
著者
-
玄 奉学
千葉中央メデイカルセンター脊椎脊髄センター
-
佐久間 吉雄
千葉中央メデイカルセンター脊椎脊髄センター
-
室谷 錬太郎
千葉中央メディカルセンター脊椎脊髄センター
-
朝倉 太郎
千葉中央メディカルセンター脊椎脊髄センター
-
早坂 豪
千葉中央メディカルセンター脊椎脊髄センター
-
玄 奉学
千葉中央メディカルセンター脊髄センター
-
玄 奉学
千葉中央メディカルセンター脊椎脊髄センター
-
佐久間 吉雄
千葉中央メディカルセンター脊椎脊髄センター
-
佐久間 吉雄
千葉中央メディカルセンター整形外科
-
玄 奉学
千葉中央メディカルセンター整形外科
-
早坂 豪
千葉中央メディカルセンター整形外科
関連論文
- 腰椎変性疾患に対する片側椎弓根スクリュー固定TLIF--臨床的適応と椎体間ケージの選択 (日本脊椎インストゥルメンテーション学会特集号)
- 骨粗鬆症性椎体骨折における早期MRI画像の検討
- 骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節発生とMRI・臥床期間の関係
- 骨粗鬆性椎体骨折における予後不良因子の検討
- 第2中足骨基部骨片が整復障害となったリスフラン関節脱臼骨折の1例
- 比較的稀な Klebsiella pneumoniae による化膿性椎体椎間板炎の1例
- 腰部脊柱管内に発生したepidermoid cystの2例
- 腰椎変性すべり症に対する椎弓根スクリュー固定を併用した後側方固定術 : ─その適応と限界─
- Floating elbowを伴った多発外傷の1例
- 各種疾患に対するハイドロキシアパタイトの有用性
- ハイドロキシアパタイトを用いた腰椎後側方固定術の骨癒合に関する実験的研究
- ハイドロキシアパタイトと自家骨を用いた腰椎後側方固定術の骨癒合に関する実験的研究. 第2報
- ハイドロキシアパタイトと自家骨を用いた腰椎後側方固定術の骨癒合に関する実験的研究
- 腰椎内視鏡下除圧術における術後成績不良となる危険因子の検討 (日本腰痛学会特集号)
- 腰椎椎間板ヘルニアにおける神経根ブロックが効果不良となる危険因子の検討 (日本腰痛学会特集号)
- 腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下除圧術の術後成績
- 難治性のMRSA骨髄炎にリネゾリドを使用し改善を示した1例
- 腰椎椎間板ヘルニアに対するMED法の低侵襲性について : MED法とLOVE法におけるMRIを用いた傍脊柱筋損傷の比較検討
- 腰椎変性すべり症に対する mini-open TLIF の低侵襲性について : 従来法との比較による傍脊柱筋障害の検討
- 腰椎変性すべり症に対する低侵襲脊椎固定術 : mini-open TLIF の術後成績と低侵襲性の検討
- 腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下除圧術の術後成績 : 従来法との比較
- 腰椎変性すべり症に対する低侵襲脊椎固定術 : Mini-open TLIF の術後成績
- 橈骨頭粉砕骨折、内・外側側副靭帯損傷を合併した肘関節分散脱臼の一例
- 腰椎変性すべり症に対する片側進入 Mini-open TLIF の手術経験 : 傍脊柱筋間アプローチと内視鏡下除圧の併用
- 腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下除圧術の術後成績 : 従来法との比較
- 腰椎変性すべり症に対する pedicle screw system を併用した後側方固定術の術後成績と問題点
- 脛骨高原骨折に対するβ-TCPの使用経験
- 骨粗鬆症におけるビスフォスフォネート投与による尿中NTxの推移に関する検討
- Primaloc ^【○!R】セメントレスステムを使用した人工骨頭挿入術の検討
- MRIの経時的変化から, 椎体梗塞を合併した脊髄梗塞と考えられた2症例
- MED system を用いて治療した腰椎椎間板嚢腫の1例
- 正中アプローチと傍脊柱筋間アプローチを併用したmini-open TLIFの低侵襲性について--従来法との比較検討
- 腰椎椎間板ヘルニアにおける神経根ブロックが効果不良となる危険因子の検討
- 内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術における術後再発危険因子の検討
- 腰椎変性疾患に対する片側椎弓根スクリュー固定TLIF : 臨床的適応と椎体間ケージの選択
- 腰椎内視鏡下除圧術における術後成績不良となる危険因子の検討
- 骨粗鬆症性椎体骨折の予後は初期MRI像から予測できるか (日本脊椎脊髄病学会特集号) -- (第39回日本脊椎脊髄病学会優秀論文集)
- 腰椎変性疾患の再手術に対するTLIFの治療成績
- 比較的稀な胸髄硬膜外血管脂肪腫の1例
- 上位腰椎椎間板ヘルニアに対するMED法の臨床成績 (日本内視鏡低侵襲脊椎外科学会特集号)
- 椎間関節腫に対して内視鏡下摘出術を行った3例 (日本内視鏡低侵襲脊椎外科学会特集号)
- 股関節骨折手術における術後 D-dimer 値の推移とDVT発生率 : 術式による比較検討
- ビスホスホネート長期服用患者に発生した両側非定型大腿骨骨折の1例
- 腰椎変性すべり症と同一高位に馬尾神経鞘腫を認めた1例