腰椎変性すべり症のstaging分類と腰痛
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概要
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1995〜2000年の間に当科の腰椎変性すべり症ストラテジーで進行期,もしくは末期でも不安定性,後弯のある第4/5腰椎変性すべり症の40例に対してPLIFを施行した.経過中に2例が死亡し,38例について直接検診した.追跡率は100%である.パーキンソン病などを合併した4例を除外した34例の成績を評価した.平均経過観察期間は6年10カ月であった.JOA点数は術前14.3点が経過観察時25.5点(改善率38.9〜100%,平均74.5%)であった.% slipは18.8%が10.9%に減少し,slip angle(前弯を+)は2.1度から6.3度となり,前弯が獲得されていた.34例中32例に椎体と移植骨との間に骨梁の連続性を認めた.第3/4腰椎椎間板には15例で椎間板狭小化,すべり,不安定性,椎間板ヘルニアの発生などの隣接椎間板変性を認め,そのうち症状を呈した2例に再手術を行った.当科のストラテジーで進行期もしくは末期で,かつ不安定性や後弯を呈する症例に対してPLIFを行うことで中期の安定した成績を得ることができる.
著者
-
富田 勝郎
金沢大学大学院医学研究科がん医科学専攻機能再生学機能再建学講座
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村上 英樹
金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻機能再生学講座機能再建学
-
川原 範夫
金沢大学大学院医学研究科がん医科学専攻機能再生学機能再建学講座
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羽藤 泰三
金沢大学大学院医学系研究科整形外科学〔〒920-8640 金沢市宝町13-1〕
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川原 範夫
金沢大学大学院医学系研究科整形外科学〔〒920-8640 金沢市宝町13-1〕
-
富田 勝郎
金沢大学大学院医学系研究科整形外科学〔〒920-8640 金沢市宝町13-1〕
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