Javaによる作物生育・病害虫発生予測モデル開発のためのフレームワーク
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概要
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作物生育モデル・病害虫発生予測モデル開発には, 主要部であるモデルの計算部分以外に, データベースアクセスや, 結果表示画面のためのプログラム開発が必要であり, 全体の作業量のうち後者がほとんどを占めることも珍しくはない. いくつかのモデルをJavaで開発した経験から, モデル開発のためのフレームワークがあれば, モデル共通の機能部分のためのプログラミング作業を減らすことができ, モデルの計算部分の開発に集中することによる, 開発効率の向上が期待できる. 本研究で提案するフレームワークでは以下の機能が提供されている. モデルのデータとして日時や時系列データを扱うための機能. データ取得部のために様々なデータベースを統一的手法で扱えるようにするMetBrokerを利用したり, ユーザのテキストデータを処理したりするための機能. 結果データを表, グラフ, 地図で表示するためのGUIコンポーネント群などである. モデルが利用するデータを設定することにより, これらは自動的に利用できるようになる.例として, 葉いもち感染好適日推定モデルであるMetBLASTAMのプログラムを取り上げ, その行数 (コメント行を除く) を集計した. フレームワークを利用して新規に開発した行数は960行であった. それに対し, モデルが呼び出したフレームワークに含まれるプログラムの行数は17361行であった. 約17000行開発工程を省けた, またはプログラムの再利用が行われたとみなせ, 提案したフレームワークの有効性を示している.
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