ステロイドパルス療法による腎血流速度の変化について : —パルスドプラ診断装置を用いた検討—
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概要
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ステロイドパルス療法は,各種疾患で広く用いられており,小児腎疾患でも用いられている。今回,ステロイドパルス療法を施行したネフローゼ症候群 (以下NS) 患児7例とループス腎炎 (以下LN) 患児3例において,ステロイドパルス療法前後で腎血流速度を,腎門部腎動脈 (以下RA) にて測定し検討を加えた。その結果,NSにおいて,腎動脈での最高血流速度で,ステロイドパルス療法前の平均値66.5±11.1cm/secから同療法後71.7±11.5cm/secへと有無の腎血流速度の上昇が認められた。LN患児では,腎血流速度の変化は有意ではなかった。また,ステロイドパルス療法の効果がみとめられなかった。LN患児では,腎血流速度の変化が認められなかった。これらのことより,腎血流速度の測定は,ステロイドパルス療法の効果の予測などに有用である可能性が示唆されたので報告する。
- 日本小児腎臓病学会の論文
著者
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阿部 祥英
昭和大学医学部小児科
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飯倉 洋治
昭和大学医学部小児科
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酒井 糾
小児腎疾患総合管理研究所
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酒井 糾
小児腎疾患総合管理研
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久野 正貴
昭和大学医学部小児科
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辻 祐一郎
昭和大学医学部小児科
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高柳 隆章
昭和大学医学部 小児科
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近岡 弘
昭和大学医学部 小児科
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辻 祐一郎
昭和大学医学部 小児科
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阿部 祥英
昭和大学医学部 小児科
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飯倉 洋治
昭和大学医学部 小児科
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久野 正貴
昭和大学医学部 小児科
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