診断に長期を要した巣状糸球体硬化症女児例
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概要
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診断に長期を要した巣状糸球体硬化症女児例を経験した。症例は現在14歳,女児。6歳時にはじめて血尿を指摘され,7歳時に血尿,蛋白尿が出現し,8歳時に腎生検を施行された。組織型は非IgA型でメサンギウム増殖はごく軽度であった。非IgA腎症の診断でステロイド治療を行い,尿所見は改善していた。13歳時に顔面浮腫を来たして来院し,尿蛋白の増加を指摘,2回目の腎生検にて巣状糸球体硬化症と診断された。初回の腎生検からは,巣状糸球体硬化症と診断することは困難であった。巣状糸球体硬化症は,本症例のように長期の経過をたどる例もあり,診断の際に注意が必要とされると考えられた。
著者
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庵原 俊昭
独立行政法人国立病院機構三重病院小児科
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乾 拓郎
国立療養所小児慢性疾患の治療・管理に関する研究会: 腎疾患研究班
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下野 吉樹
独立行政法人国立病院機構三重病院小児科
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乾 拓郎
三重県立こころの医療センター
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庵原 俊昭
独立行政法人国立病院機構 三重病院 小児科
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