金融機関利用者における消費者行動の比較実証分析 : ―リテール市場の成立と消費者行動の変化―
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概要
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いわゆる日本版金融ビッグバン構想が発表されてから, まもなく9年が経過する。本稿では, 田村 (2002) の分析フレームを使用し, 時系列による消費者行動の分析を行い, ビッグバンによる制度的変化が, 消費者にどのような行動を起こし, 金融機関のリテール市場に大きな構造的変化を生み出してきたのかを, 実証的に評価していく。分析の結果, 消費者はコンフリクト解消を目指して行動を起こしており, リテール市場は大きな構造変化に直面し, 特に地域金融機関では長期での顧客関係性の維持が困難な状況になってきている。