固定化タングストリン酸触媒を用いた過酸化水素による軽油の酸化脱硫
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概要
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アセトニトリル (MeCN) 中, 陰イオン交換樹脂上に固定化した12-タングストリン酸触媒 (TPA/AER) を用いたH2O2によるジベンゾチオフェンおよび4,6-ジメチルジベンゾチオフェンの酸化反応について検討した。主酸化生成物は, ともに相当するスルホンであった。酸化速度はH2O2およびTPA/AERの添加量の増加に伴い増大した。TPA/AERは, 5回目の使用においても触媒活性が低下しなかったことから, 再使用可能であった。TPA/AERは, オクタン/MeCN二相系中においても, ジベンゾチオフェン類の酸化触媒として作用した。主酸化生成物は, 同様に, それらのスルホンであり, それらのほとんどはMeCN相中に分配した。TPA/AERを用いた硫黄分330 ppmの軽油の酸化脱硫においては, AER単位重量あたりのTPA固定化量の増加に伴い硫黄分の減少量が増大し, 硫黄分を50 ppm以下に削減することができた。硫黄分はMeCNでの溶媒抽出によりさらに削減可能であった。
- 2003-11-01
著者
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古屋 武
産業技術総合研究所ナノテクノロジー部門ナノ流体プロセスグループ
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古屋 武
産業技術総合研究所 エネルギー利用研究部門
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三木 啓司
産業技術総合研究所 エネルギー利用研究部門
-
矢津 一正
産業技術総合研究所 エネルギー利用研究部門
-
矢津 一正
(独)産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門
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古屋 武
産業技術総合研
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