トウガラシの辛味に関する生理学的ならびに遺伝学的研究 III : 辛味成分の生成消長
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概要
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1. Capsicum annuum L., C. frutescens L., C. pendulum Willd., C. chacoense Hunz. およ??攀??椀?? C. pubescens Ruis et Pavón について, 開花から完熟に至るまでの, 辛味成分 capsaicin の果実乾物重当りの含有率, および1果当りの総量の生成消長について調べ??攀??椀?? (第1表および第1図)。2. 開花後1週目で♯?攀??椀?? C. chacoense にのみ若干??攀??椀?? capsaicin が認められ, 他の4種ではいまだ辛味成分は分泌されていない。これら4種でも, 2週目には若干の分泌が認められた。3. 乾物重当り??攀??椀?? capsaicin 含有率の最大は, C. chacoense では開花後2週目, C. annuum では3週目, C. pendulum ??攀??椀?? C. frutescens では4週目にあるが, C. pubescens では5週目でもなお最大に達していない。この5種の序列は, それぞれの種の生育適温要求度の序列と一致した。4. C. pubescens 以外では, 開花後4週目ごろには果実はまだ未熟であるが, その果実として??攀??椀?? capsaicinはほとんど分泌されている。したがって辛味のみを利用する場合には, 開花後約1カ月程度の未熟果を収穫すればよい。5. 近縁•野生種利用の育種の観点からは, より辛いトウガラシの育成に♯?攀??椀?? C. frutescens を交雑育種の母本として用いるのがもっとも有望であると考察される。
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