小・中学生の問題行動等におけるスクールソーシャルワーカーによる支援の効果
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概要
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The purpose of this study is to clarify supports provided by school social workers (SSW) to elementary school and junior high school students with behavioral problems, and to evaluate outcomes resulting from the introduction of SSWs and remaining issues. We interviewed four SSWs who currently actively handle students with problematic behaviors in elementary school and junior high schools. We made verbatim reports from the interviews, and their contents were classified on the basis of similarity into 14 categories and 53 sub-categories. The support structure of SSW is summarized in a figure showing these categories in order of the progression of nine cases described in the interviews. Through their assessment, planning and coordination, the SSWs made a significant impact by changing schools, teachers and students' families and promoting co operations among related organizations. Remaining issues are the public's low level of awareness regarding SSWs and a large number of schools covered by each SSW.本研究の目的は、小・中学生の問題行動等においてスクールソーシャルワーカー(以下、SSWとする)がどのように支援を行っているのかを明らかにし、SSWが導入されたことによる成果や課題について考察することである。 小・中学生の問題行動等に関わっている現職のSSW4名を対象として、面接調査を行った。面接内容の逐語録を作成し、類似した内容をまとめてカテゴリー化した。その結果、14のカテゴリーと53のサブカテゴリーを抽出した。カテゴリーとサブカテゴリーについて、インタビューで明らかになった9つの事例の文脈にそって、SSWによる支援の構造として図にまとめた。SSW導入の成果としては、アセスメントやプランニング、コーディネートなどのSSWの支援によって、学校・教師の変容、家族の変容、関係機関との連携が促進されることによる効果が非常に大きいことがわかった。課題としては、学校における SSWの認知の低さ、SSWの担当地域が広域であることなどが挙げられる。
- 新潟青陵学会の論文
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