ファッション誌の現在-課題と展望-に関する一研究
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概要
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ファッションとメディアは切っても切れない関係にある。しかし、近年の大きな社会変化の影響が、ファッションの環境や構造を大きく変貌させ、メディアも「紙媒体」依存からの脱皮を余儀なくさせつつある。ファッションとメディアとの関係も、従来モデルから大きく変化しつつある。本研究では、そうしたファッション環境変化の現状とその変化に適応しようとしているファッション・メディアの課題とを把握するために、研究者とファッション・メディア編集の実務者双方の観点から問題を提出し、それらを総合してファッションとメディアとの関係付置を整理して、メディアの現場が抱える問題と、メディア研究が今後目指していく課題とを明確化しようという試みである。基礎的研究と、共通認識を形作るための議論の場の<シンポジウムファッションとメディアを考える〉(2009) の過程で、浮かび上がったいくつかの課題を、中国ファッション誌の現在の状況をケーススタディとして検証した。外部からの先進情報の導入と読者の啓蒙、内なる丈化の醸成と発信というメディアの機能が再確認でき、インターネット情報が氾濫する時代において「紙媒体としてのファッション誌」の意味を再考する必要性が浮上した。
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