位相数を2の自然数乗としないM-PSK方式の多次元符号化法とビット誤り率特性
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概要
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本論文は,位相数Mを2の自然数(n)乗としないM値位相変調方式(M-PSK: M-Phase Shift Keying)の実現性と特性を明らかにする.実用上の問題点はM-PSK信号1シンボルが整数ビットに対応しないことにあり,シンボル誤りがビット誤りに単純に変換されない.そこで,ビット誤り率(BER: Bit Erro, Rate)特性の理論的下界を示すとともに,TPSK (Ternary PSK)の3ビット/2シンボル符号化についてはBERを最小にする多次元符号化を示す.また,他のM-PSKについては,BER特性を最小化する観点から,バイナリー系列を有相関の複数シンボルに変換する多次元符号化の探索アルゴリズムを提案する.これらの符号化により得られたM-PSK信号のBER特性の理論値を示すとともに,コンピュータシミュレーションにより検証する.この結果,所要E_b/N_0特性はM=3の場合BPSKやQPSKよりも優れること,M=5,6,7の場合QPSKと8-PSKの中間になることなどを明らかにする.以上の結果から,本論文で提案するM-PSK方式は適応変調方式の選択肢を広げ,例えばディジタルマイクロ波通信方式などにおいて伝送効率,電力効率の向上に有効であることを述べる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2006-10-01
社団法人電子情報通信学会 | 論文
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