止め雄の戻し交配の世代が三元交雑豚の産肉性と肉質に及ぼす影響
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概要
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銘柄豚のDNAによる鑑別において有用な金華豚の遺伝子をマーカーアシスト導入法により活用する場合、金華豚の資質である産肉性等への悪影響が問題となる。そこで、金華豚とデュロック種を交配した止め雄を利用する場合、戻し交配の世代(第二世代;BC2と第四世代;BC4)による三元交雑豚の産肉性等への影響を調べた。発育では、全期間を通じた差や戻し交配の世代に応じた傾向は見られなかった。枝肉形質では、WLBC2が他の区と比べてロースが小さく、脂肪が多い結果であった。肉質検査ではWLDのクッキングロスが他の二区に比べ高かった以外は各試験区に有意な差はみられず、脂肪酸組成にも差はなかった。食味試験でも金華豚の持つ良質な肉質の特徴は見られなかった。以上の結果、鑑別のためのDNAマーカーとして止め雄に金華豚の遺伝子を活用する場合には、戻し交配を4世代程度行う必要があると思われた。
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