腎臓メラノマクロファージの集積密度を活用した河川放流後の池産サクラマス幼魚の栄養状態評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
サクラマス増殖事業の1つの方策である当歳魚の春季河川放流の効果を評価する手段として,放流後の幼魚の栄養状態を調べることは重要である。本研究では,体液性免疫に関与する腎臓メラノマクロファージ(MMD)の集積密度を解析することにより,河川に放流された幼魚の栄養状態を春季から夏季の期間に評価できるかどうかを検討した。採捕された幼魚のMMDと肝臓中のトリグリセリド含量(TG)または採捕地点における幼魚の生息密度の間には有意な負の相関が観察された。TGは貯蔵エネルギー量を反映することから,MMD解析が放流後の幼魚の栄養状態評価に有効であると示唆された。また春季から夏季の期間中,放流後の幼魚の栄養状態は生息密度依存的に悪化すると考えられた。
- 2011-03-00
著者
関連論文
- エサの最新動向を探る Feed Study(第13回)亜麻仁油添加飼料のせっそう病に対する抗病性向上効果
- サクラマスのスモルトサイズと関連した海洋生活期の生残および成長
- シロザケ稚魚に与えるクエン酸鉄添加餌料の生理学的効果
- 池産及び天然サクラマススモルトの生化学的性状の違い
- エサの最新動向を探る Feed Study(第3回)サケ稚魚に与える綿実油添加飼料の効果
- 飢餓中のサクラマス当歳魚の肝臓におけるトリグリセリドおよびグリコーゲン含量の変動
- 腎臓における傍糸球体細胞数を用いたサクラマススモルトの海水適応能評価
- 北海道東部沿岸におけるサクラマス幼魚の胃内容物
- サクラマスの海洋生活期における成長
- 通し回遊性サケ目魚類の種苗生産技術向上に関する研究
- 卵の粘性除去, 孵化率及び孵化仔魚の健苗性に与えるワカサギ卵への未焼成ホタテ貝殻粉末懸濁水処理の効果
- シロザケ稚魚における飼育環境と健康状態の関係
- シロザケ稚魚に与える高密度飼育の生理学的影響
- 天塩川水系におけるヤマトシジミの人工産卵誘発条件と産卵適期の検討
- 腎臓メラノマクロファージの集積密度を活用した河川放流後の池産サクラマス幼魚の栄養状態評価
- 腎臓メラノマクロファージの集積密度を活用した河川放流後の池産サクラマス幼魚の栄養状態評価