加工用としてのカキ '刀根早生' 果実の省力・多収栽培技術の開発
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概要
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本研究では,カキの加工用果実の安定生産を前提に,本県の主力品種である早生渋ガキ'刀根早生'の結実管理を中心とした省力・多収生産技術ならびに果実の加工効率を高めるための軟化技術について検討した. 1. 摘蕾,摘果の処理法を違え3年間連年処理を行った結果,摘蕾,摘果を全く行わない放任着果区では慣行着果区に比べ生理落果がやや多い傾向があった.葉色値は年次によっては放任着果区および1枝2蕾を残した4倍量着果区および摘蕾をせず摘果で調整する2倍量着果区で慣行着果区より低い傾向がみられたが,1枝1蕾を残した2倍量着果区と慣行着果区では存意差がなかった.着果量と果実品質との関係については年次によりやや異なるものの,果皮色には着果量の影響が小さく,着果量が多いほど果実重が小さく,糖度が低い傾向であった. 3年間累積収量は放任着果区および4倍量着果区で慣行着果区の約2倍,2倍量着果区(摘蕾,摘果両処理区)で約1.6~1.8倍と多かった. 2. 慣行栽培に比べ,1樹あたりの摘蕾・摘果作業時間を4倍量着果区で約3割,2倍量着果区で約5割に縮減できた. 3. '刀根平生'の収穫果実に25℃下でエチレンガスを100ppm濃度で48時間密封処理すると,7日程度で果実を効率的に斉一に軟化できた.
- 和歌山県農林水産総合技術センターの論文
- 2011-03-00
著者
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