トマト長期多段栽培における多収のための統合環境制御下での温室環境と収量の推移
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概要
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CO2施用および細霧による昇温抑制と湿度制御実施温室での温室内環境とトマトの収量の推移を明らかにすることを試みた.2008年7月28日にトマト'桃太郎ヨーク', '朝日和10''Dundee' を播種し,8月29日に軒高4mの温室に定植した. 2009年7月19日まで栽培を行った. 1日のうち最初に換気が始まるまでは,ヒートポンプ冷房を利用して換気抑制を行い,CO2を1000ppmまで施用した. 栽培開始直後の高温期には日中,細霧の噴霧により昇温抑制を行い,夜間はヒートポンプ冷房を実施した. 10月以降の換気開始後には,気温23℃相対湿度80%を目標として、細霧噴霧と換気窓の開閉の制御を行った. その結果,温室内の飽差は2009年の5月以前はほぼ1kPa以下となり, 高湿度条件を保つことが可能であった. 日中の気温は栽培終了直前までは20℃~25℃となった. 温室内のCO2濃度は,低温期には,800~900ppmを維持できる日が多かったが,高温期には400ppm以下となった. '朝日和10'の重度の障害果を除く収量は40kg m2となった. わが国の気象環境条件においても,多収性品種を用いてCO2施用や湿度制御,高温期の昇温抑制を実施していくことで,高収量を実現可能であると考えられた.
- 2011-02-00
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