カキ「富有」の超低樹高一文字整枝が作業性, 収量性, 果実品質に及ぼす影響
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概要
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カキ「富有」を用いて超低樹高一文字整枝法を新たに開発した。この整枝法では,地上から1mの部分で水平に2本の主枝を誘引し,側枝を主枝から横方向に配置する。このことにより,樹高が約2mと慣行の立ち木仕立て栽培(樹高約3.5m)と比べて著しく低くなり,摘蕾,摘果,収穫の各管理作業に脚立は不要であった。着果位置から推定される収穫作業姿勢は,作業負担が小さい手下げの姿勢が多くなり,軽作業化が可能であった。結果母枝当たりの着蕾数は仕立て法による顕著な違いはなかったが,結果母枝当たりの着果数は立ち木仕立て栽培より多く,樹冠面積1m2当たりの収量が増加した。結果開始した2001年から2008年まで1樹当たりの収量は仕立て法による顕著な遠いはなかったが,超低樹高一文字整枝では栽植本数を多くすることで,10a当たり収量は増加し,樹齢11年生で約2.3tと慣行の立ち木仕立て栽培の成園並みの収量が確保できた。また,結果開始(樹齢4年)から2008年(同11年)までの累積収量は,超低樹高一文字整枝で顕著に多く,早期収量確保が可能であった。一方,果実品質は仕立て法による顕著な違いはなかったが,超低樹高一文字整枝では主幹近くから発生した強大な側枝に環状はく皮処理を行うと,果実肥大が促進され果実品質が向上した。
- 2011-03-00
著者
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