マンゴーの取り木発根に及ぼす諸要因の影響および品種間差異
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概要
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マンゴー 'アーウィン' と'愛紅' の自根苗を生産する目的で,取り木発根に及ぼす諸要因を調査するとともに 'アーウィン' と '愛紅' を含む17品種を供試して,取り木発根能の品種間差異を検討した. 環状はく皮部の噴霧処理に使用するオーキシンの種類として,2品種ともNAAはIBAより発根率が高い傾向がみられたが,発根数および総発根長には有意差がなかった. 一方,オーキシン処理を行わないと全く発根しなかった. NAA濃度としては,2品種とも発根率および総発根長が1,000ppmより2,000ppmで優れていたことから,発根に好適なNAA濃度は2,000ppmと考えられた. NAAの追処理を行うと発根率が低下する傾向がみられ'アーウィン' では発根数および総発根長が低下した. ABAの添加は'アーウィン' の発根に,形成層除去および発根培地の水分含有率は,'愛紅' の発根に影響しなかった. 2品種とも枝齢は発根に影響しなかったが,多着葉新梢は少着葉新梢よりも発根率が高い傾向がみられ,発根数および総発根長が高かった. 2品種とも取り木適期は7~8 月であると考えられた.取り木発根能の品種間差異では,'スピリットオブ76' が最も高く,次いで,'愛紅', 'アーウィン''コム' および'グレン' であり, 'センセーション', 'ゴールデンリペンス' および'ドット' はやや低く, 'リペンス', 'トミーアトキンス' 'フロリジェン' および'バレンシャプライド' は低く,'アルフォンソ', 'エドワード', 'フロリゴン', 'キョサワイ' および 'ナムドクマイ' は全く発根しなかった.
- 2011-10-00
著者
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